彼女のマフィ・ギャングと戦う時はわりと必死。ポフルです。
マフィ・ギャング。昨日の記事でも書いた気がしますが、強いんですよ。
速攻に対して強気に出ることができるカードが少ないというだけで、上手く長期戦に持ち込めば盤面と手札に対するコントロール能力で相手を一気に追い詰める事ができるすごい奴らなんです。
ただ、ビートジョッキーやジョーカーズのように、「3~4ターンで一気に決着をつけることができる動き」とか、メタリカの「翔天から大型クリーチャーで一気に制圧する動き」というような、わかりやすくて強い動きが無いんです。
カード間の組み合わせは色々なものがあるのですが、そのどれもが決定打とは言えない動きで、どうしても地味な印象が拭えない。そして、その色々な動きを組み合わせたり状況に応じて選択したりというプレイングの難しさがあるからこそ、デッキ構築も難しくて手が出せないという、なんとも気難しい種族だったりもします。
今回は「マフィ・ギャングが可愛いから組んでみたいわ☆キャピッ」という方や、「組みたいけどどうやって組めばいいのかわからない」という方に対して、マフィ・ギャングデッキのつくり方をあれこれ紹介していきたいと思います。
前提として、マフィ・ギャングとは……?
新章デュエル・マスターズ第1弾「ジョーカーズ参上」にて新しく登場した、闇文明の種族です。
新章の背景ストーリーにて、事実上世界を支配している種族たちになります。
ゲームにおいては、闇文明の得意分野である能力、ハンデス、確定除去、墓地回収、墓地肥やしすべてを操る事ができます。また、自分のクリーチャーを犠牲にして強力な効果を得るカードも少なくはありません。
ビートジョッキーやムートピア、ジョーカーズが「1ターンでも早く相手を倒すためにクリーチャーを並べる」という典型的ビートダウンの戦略を得意とするのに対して、マフィ・ギャングはどちらかと言えばメタリカ寄りの、「相手の動きを封じるためにクリーチャーを並べる」という戦術に適しています。
もう少し正確に言うと、「相手の動きを封じながらクリーチャーを並べるデッキ」になります。
ちなみにグランセクトはデカいやつらは並べるものの相手の動きをそこまで制限しない事から恐らく前者。
相手のカードはハンデスや確定除去で減らしていき、自身のカードは墓地肥やしや墓地回収で増やしていく、またはリカバリーしていくという、堅実な戦い方を得意とするクリーチャー群になりますね。
じっくりと戦う事が得意な分、速攻で来られるのはやや苦手です。何も考えずに攻めてくる相手は逆にカモですが。
デッキ構築についてのポイント
必須カード
どんなコンセプトでデッキを組むのかにもよりますが、ひとまずどんなデッキ構築でも必須と言えるカードを紹介しておきましょう。
と言っても、今のところマフィギャングで確実に4枚必須と言えるカードは《一番隊 バギン16号》くらいでしょう。
一番隊 バギン16号
闇文明 マフィ・ギャング
コスト2 パワー2000
■自分のマフィ・ギャングの召喚コストを1少なくする。ただし、コストは0にはならない。
他の新種族にも配られている一番隊サイクルです。マフィ・ギャングで組むならやはりこの子は外せません。
最初にも話しましたが、このデッキは基本、相手を追い詰めながら自分のクリーチャーを並べるデッキになります。クリーチャーを展開するのに役に立つ一番隊は、4枚投入したいカードとなります。
また、《魔薬医ヘモグロ》も一応4枚必須のカードと言っていいでしょう。
魔薬医 ヘモグロ
闇文明 マフィ・ギャング
コスト3 パワー1000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手は自身の手札を1枚選び、捨てる。
自分のターン中にこのクリーチャーが破壊された時、そのターンの終わりにこのクリーチャーを自分の墓地からバトルゾーンに出す。
単純にハンデスは強いです。
マフィ・ギャングには、自分のクリーチャーを犠牲に強力な効果を発動するカードがありますが、この子の後半の効果を使う事によって、その犠牲を0にすることが可能です。さらに、前半のハンデス効果を再度狙う事ができるようになるので、他のマフィ・ギャングよりも優先して投入したいカードになっています。
確実に4枚必須だと言えないのは、相手が捨てるカードを選べる事から、マッドネスを採用しているデッキでは展開の手助けになってしまう事が原因です。環境を読んだ上で、ハンデスが上手くいかない場合があるのであれば採用枚数を減らす必要も出てくるでしょう。
とはいえマフィ・ギャングのコンボのほとんどがこのクリーチャーを要求するので、やはり複数は積んでおきたいですね。
速攻で攻めるか、じわじわと追い詰めたいか。
ここから先は、まず自分のマフィ・ギャングのコンセプトを漠然とでも良いので決める必要があります。
マフィ・ギャングの戦い方は今のところ2種類決める事ができます。
- 《ジョルジュ・バタイユ》や《凶鬼03号 ガシャゴズラ》等の中~大型クリーチャーをフィニッシャーにし、じわじわと攻めるタイプ。(中速~コントロールタイプ)
- トンデモデメリットと引き換えにコスト4パワー13000のT・ブレイカーというオーバースペックの《凶鬼06号 ギーコギルス》で速攻で終わらせに行くタイプ。(速攻タイプ)
順番に解説していきましょう。
中速~コントロールタイプ
ある程度の長期戦を意識したデッキタイプになるので、手札補充の方法は考えなければなりません。青のカードを加えるのも良いですが、せっかくなので黒単で考えていきましょう。
1~5コスト帯の選択
《ルドルフ・カルナック》は応用性の高いドローソースになります。
ルドルフ・カルナック
闇文明 マフィ・ギャング
コスト4 パワー2000
■ブロッカー
■このクリーチャーは攻撃できない。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体破壊してもよい。そうしたら、カードを2枚引く。
必須カードのところにも書いたヘモグロとの相性はピッタリで、そうでなくともブロッカーを残しながら2ドローはこのデッキにとって魅力的です。
また、《凶鬼27号 ジャリ》も、墓地肥やしと墓地回収を両立する良いカードです。
凶鬼27号 ジャリ
闇文明 マフィ・ギャング
コスト3 パワー1000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。その後、マフィ・ギャングを1体、自分の墓地から手札に戻す。
1コスト上にはより汎用性の高い《白骨の守護者 ホネンビー》が存在していますが、ジャリはマフィ・ギャングであることがメリットとなります。
墓地肥やしとしては他に、《凶鬼23号グザリ》《凶鬼27号 ギュリン》がいます。好みで使い分けましょう。コントロール寄りに構築するなら墓地回収もできるジャリを、ビートダウン寄りにするなら軽いグザリかパワーの高いギュリンかを優先して採用という感じでしょうか。
確定除去ですが、使いやすいのは《龍装者 グルド54号》でしょう。
龍装者 グルド54号
闇文明 マフィ・ギャング/ドラゴンギルド
コスト5 パワー5000
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体破壊してもよい。そうしたら、相手のクリーチャーを1体破壊する。
ヘモグロと組み合わせればクリーチャーを1体増やしながら確定除去を放ち、さらに1枚ハンデスというトンデモカードになります。時には自身を破壊して確定除去呪文のように使う事もでき、使ってみれば(使われてみれば)わかる便利な1枚です。
2ターン目バギン、3ターン目ヘモグロ、4ターン目にグルド54号と動くことができれば、相手の手札2枚と相手のクリーチャー1体を処理と、かなり強い動きになります。
基本的には、ヘモグロ、カルナック、グルド、ジャリで相手のカードを長期的に破壊しつつ、自身の手札と場のカードを維持するという動きが、マフィ・ギャングの戦いになるでしょう。
6コスト以上のクリーチャーの選択
6コスト以上のクリーチャーの選択肢は多く、
- ビートダウンにもコントロールにも合うウィニーを3体蘇生する能力持ちかつ自軍全体にスレイヤーを付与する《凶鬼3号 ガシャゴズラ》
- コストを支払わずに召喚可能でヘモグロとの相性も抜群かつ耐性持ちの《ジョルジュ・バタイユ》
- 不死身のブロッカーで、長期戦にもつれ込ませた速攻デッキを確実に潰す《阿修羅ムカデ》
- 大量展開と手札補充へのメタカード《キラードン》
- シナジーは薄いものの、汎用性に優れた2つの効果を持つ《電殺医 ストマック》
の5種類が挙げられるでしょう。
ガシャゴズラはもはや説明の必要も無く強力です。
凶鬼03号 ガシャゴズラ
闇文明 マフィ・ギャング
コスト6 パワー3000
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト3以下の進化でないクリーチャーを3体まで、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
■自分のクリーチャーすべてにスレイヤーを与える。
墓地肥やしを積極的に行い、大量展開からのビートダウンを始めるも良し、単純に序盤に破壊された、または破壊したウィニーのリカバリーとしての採用も良しです。
また、ヘモグロをスレイヤー化することによってまたいやらしい動きも可能です。
そして《ジョルジュ・バタイユ》
ジョルジュ・バタイユ
闇文明 マフィ・ギャング
コスト8 パワー12000
■コストを支払うかわりに自分のクリーチャーを4体破壊して、このクリーチャーを召喚してもよい。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の墓地にあるカードを数える。それと同じ枚数のカードを、自分の山札の上から墓地に置いてもよい。
■このクリーチャーがバトルゾーンを離れるとき、かわりにカードを6枚、自分の墓地から好きな順序で山札の一番下に置いてもよい。
ヘモグロとの相性は言わずもがな。後述の《キラードン》や《阿修羅ムカデ》の破壊時効果をマナコストを支払わずに扱う事ができる点で優秀です。
マナコストを支払わずに破壊時効果を使うカードとしては《暗黒鎧 ダースシスK》も存在しますが、バタイユは後半の耐性の事もあってフィニッシャー向きのスペックです。
相手の手札と場をズタボロにした後でこの子の降臨に成功すれば、バタイユの処理は困難となるでしょう。
《キラードン》は、「ジョーカーズ参上」にて登場した新種族のように大量展開を得意とするデッキに対してかなりの威力を発揮します。
キラードン
闇文明 マフィ・ギャング/スペシャルズ
コスト6 パワー7000
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手は自身のクリーチャーの中から1体選び、残りを破壊する。
■このクリーチャーが破壊された時、相手は自身の手札を1枚選び、残りをすべて捨てる。
除去方法を破壊に頼っているタイプのコントロールデッキ対しても、この子の破壊時効果で手札を落としてあげればこちらの勝率が一気に上がります。
出したターンに《ジョルジュ・バタイユ》の召喚コストとして破壊してあげれば、《ジョルジュ・バタイユ》の耐性も合わせて地獄絵図です。隣に立っているヘモグロも破壊してやれば最早勝ちは決まったようなもの。私はこれで何回か負けました。
反面、レッドゾーン系統のような強いクリーチャー1体で一気に攻めるタイプのデッキには効果を発揮し辛いので注意です。
《阿修羅ムカデ》については昨日書きましたね。
そのコストの重ささえ克服できればヘモグロと同じような役割を期待する事ができます。
《電殺医ストマック》ですが、効果はパワー低下と攻撃時の墓地回収で他のマフィ・ギャングクリーチャーとのシナジーはやや薄めですが、全体のパワー低下は便利です。
攻撃時の墓地回収も自分の手札をリカバリーするのに役に立ちます。ただし、コントロールと言うよりはビートダウン向きの能力です。
コントロールに1枚刺す等してもそれなりの活躍が可能ですが、この子を使うなら中速気味に組んでみる方が良いでしょう。
中~大型クリーチャーを詰めすぎると序盤の動きが鈍くなってしまい、速攻により弱くなってしまうので採用枚数には注意が必要ですが、長期戦になればこの強力なクリーチャー達がゲームを完全にコントロールしてくれるので、採用枚数には気を使いながら採用したいですね。
個人的には、フィニッシャーかつコンボにも使える応用性の高さが魅力の《ジョルジュ・バタイユ》は3~4枚積み、ガシャゴズラはデッキのバランスを見ながらも2~4枚。
キラードンは腐る時と腐らない時がはっきりしているので1~2枚、阿修羅ムカデは強いのですが重さの事も考えると1~2枚。環境によっては3枚以上積んでも良いのですが。
そしてストマックはシナジーが少ないので多くても2枚、場合によっては採用なしもあり得るといったところでしょうか。
速攻タイプの場合
正気の沙汰でない(そりゃ凶鬼だししかたない)デメリットを持つ《凶鬼06号 ギーコギルス》を使い、短期決戦を目指すデッキになります。
凶鬼06号 ギーコギルス
闇文明 マフィ・ギャング
コスト4 パワー13000
■T・ブレイカー
■相手のターンのはじめに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーがこのクリーチャーだけなら、自分はゲームに負ける。
速めに出せば出すほどその異常さが際立つので、《一撃奪取 ブラッドレイン》の採用も考えて良いかもしれません。
《ヘブンズ・フォース》による早期展開、《キリモミ・ヤマアラシ》などによるスピードアタッカー化等、考えられる攻め方はたくさんあるので、その辺りを活かしつつ全体的に軽いデッキにしていきたいですね。ただし、前者はコスト1のクリーチャーを採用していないと、2ターン目に最短敗北を決めるデッキになってしまうので注意が必要です。
ギーコギルスをコントロールタイプに刺しておくのは賛否が分かれるでしょう。選択肢を奪った相手に対して「強制敗北」という明確な急所を見せる事について、「相手の選択肢を奪っているのだから急所を突かれることは無い」と捉えるか、「制圧した後に相手にあえて急所を見せつける必要はないでは」と捉えるかによって分かれますね。
私は後者としてとらえます。彼女は前者。思い入れがあるので採用しておくらしいです。
S・トリガーについて
闇のS・トリガーの選択肢はかなり広いです。
- 黒単なら考えておきたい《魔狼月下城の咆哮》
- コンボカードとして優秀かつ軽さがウリの《デッドリー・ラブ》
- スーパー・S・トリガー持ちの《冥王の牙》《闇夜の番人》
- 蘇生と破壊を両立する《地獄門 デス・ゲート》
- 殿堂入り呪文《インフェルノ・サイン》
- クリーチャーが欲しいなら《凶殺皇 デス・ハンズ》
トリガーの選択肢はかなり広いので、自分の好みに合ったものを選択するのが良いかと思います。
サンプルレシピ
ひとまず、コントロール系のデッキを叩き台として組んでみます。
- 一番隊 バギン16号 4
- 魔薬医 ヘモグロ 4
- ルドルフ・カルナック 4
- 龍装者 グルド54号 4
- 凶鬼27号 ジャリ 3
- 凶鬼56号 ゴロン 2
- キラードン 1
- 凶鬼03号 ガシャゴズラ 3
- 阿修羅ムカデ 2
- ジョルジュ・バタイユ 3
- 魔狼月下城の咆哮 2
- 地獄門デスゲート 2
- インフェルノ・サイン 1
- 闇夜の番人 3
- 狂気と凶器の墓場 2
ここから使いづらいと思ったカードを抜いて新たにカードを加えたり、足りないカードを増やすなどして自分なりに改造してみてください。
速攻デッキについては組むの苦手なので割愛しますね。
実際のプレイングのポイント2点
相手の場を荒らすカードについて
序盤は特に注意したいところですが、グルドで破壊するカードは慎重に選びましょう。
相手が速攻デッキならば、殴り返しが困難なクリーチャーを優先して破壊すればいいのですが、相手が遅いデッキの場合、どのクリーチャーを破壊されるのが困るのかを慎重に見極めなければなりません。破壊が得意なマフィ・ギャングと言えど、いつでも除去を飛ばす事ができるわけでは無いので、相手にとって一番破壊されたくないカードを優先的に破壊する必要があります。当たり前の事ですがこれが難しい。
基本的には、長期的なアドバンテージを得るためのシステムクリーチャー、こちらの動きを妨害するメタカードあたりを優先して破壊したいですね。相手のマナゾーンにこれらのカードがあるのに相手の場にそのクリーチャーがいない時は、そのクリーチャーが出てくるまで除去札をキープする事も重要です。
序盤は基本盾に殴らない
このデッキは基本的に、ヘモグロをグルドやカルナック等で破壊してアドバンテージを稼いでいくデッキになります。
せっかくハンデスによって相手の足を引っ張っているのに盾を殴るに行くのは本末転倒。相手の動きを封じるためにも盾に殴ることはできる限りしないようにしましょう。
相手の手札が0枚で、このターンの終わりにヘモグロが帰ってくる事が確定している場合に、相手のシールドを「ヘモグロが返ってくる枚数と同じ数」シールドをブレイクすることによって、相手の手札を増やさずにシールドをブレイク可能です。S・トリガーの事を考えなければ相手のシールドを燃やすような使用感ですね。
殴るのは、相手の手札と場を制圧してからがいいでしょう。
万一相手のトリガーを踏んで、相手にターンを渡す事になったとしても、そこまでいけば相手に逆転の要素は無い筈です。
この辺りは過去の記事も参考にしてほしいですね。
以上2点の事に注意できれば、あなたも立派なマフィ・ギャング使いです。
私の彼女のように、四六時中デュエマの事を考えているが故に初心者に負けてたまるかと息巻いているデュエリストを心身共に追い詰めてあげましょう!!!(体験談)
まとめ
長々と書きすぎた上に自分の古傷を抉った感覚で頭がボーっとしています。
まだまだ注目度としてはビートジョッキ―やジョーカーズに負けてはいるものの、その積極的なコントロール能力は強力です。
初心者にいきなり進めるデッキとしてはなかなかハードルが高い気もしますが、デュエマのプレイングを磨くには最適なデッキだと私は思っています。
普段からマフィ・ギャングを相手にしている身としては、あれですね。
あまり名前を聞かないからと言って舐めてかからないように!
と、注意を呼び掛けておきましょう。
以上。グランセクトに《キキリカミ・パンツァー》積んでやるぜ……と企むポフルでした。
序盤に引かないというオチが、君を待っている。